何の因果か分からないが、どうでも良いことに思い煩い、思い悩む長い時間を過ごすこととなってしまった。
最中とは、とても長く苦しいものだった。
楽しい時間とは刹那のもの。
そんなことを忘れさせてくれる時間とは刹那のこと。
一人の自分に戻った時、同じような時間にまた戻る。
逃避してみたところで、すぐそばの後ろにそれはいる。
しかしどうだろう、その日々の過ぎ去りし頃、黒く重たい冷たいそれは、知らぬうちに姿を消している。
はっと笑ってしまいそうになる。
時は解決してくれる。
ただ待っているわけではなかった。
自分なりに必死に生きてきたわけだ。
未だに上手くやれるわけではないが、あの時よりは少しだけ、楽になったのかもな。